草笛音色
 
主に二次小説を扱っています。
 

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11話「孤独と人生」 12話「罪色」

人生は短いけれど
その短い間に
どんなことが待ち受けているかなんて誰にも分からない。
悲しみか、憎しみか、怒りか、愛か…
それぞれの色でそまった自分は
もう上から塗りつぶすことは
     できない

11話「孤独と人生」
「り・・や…?」
まさしくそこに立っているのは利耶であった。
けれどもそれは「利耶」ではなく…
何か別のもののようだった・・

「キサマラゼイインコロス…」
抜け殻のような利耶の体に巻きつく憎しみの大蛇・・
それこそがまさに「チェーンソウル」だ。
その大蛇は糸を吐き、俺達は身動きができなくなってしまった。
避けようにも目にも止まらぬ速さで飛んでくる攻撃はどんなにすばやさが高いポケモンでも逃げられないだろう。
彩がボールを投げてブースターに糸を焼いてもらうが
焼いても焼いても再生する。

「完全無敵って分けかよ」
「ワレニコウゲキハデキヌ…」
「だったらこっちにも考えがある。」
和貴がボールを投げると、鍛え抜かれたチャーレムが姿を現した。
「チャーレム!ひかりのかべ!」
「ムダダ…ワレハムテキ」
輝く破片となったひかりのかべも糸を裂くがまた再生してしまう。
それどころか次第に量が多くなり、繭のようになってきた。
「泰!この糸の成長を止めないか?」
「したいけどどうやってしろって言うんだ!考えろよ真も」
「分かった!泰のルンパッパですいとらないか?」
「そうか!ルンパッパ、やどきりの種だ!」
見事命中!だが…
「俺達の体力も奪われるだろぅが、これじゃ・・」
「こんなときこそ世界の美少女詩織の出番!」
「こんなときこそ真面目にしろよ…」
「ルージュラ!ふぶき!」
しかし結果は毎回同じで、反対に俺達が凍る羽目になった・・




実は今までの記憶は植えつけられたもので
前の記憶は悲劇で
前の記憶がもどって
このまま重い罪を背負って
前にすすむ。
自分が自分であるために

12話「罪色」
「だからまじめにしろって言っただろ!」
半冷凍状態の繭の中で彩が叫んだ。
「だったら、何か考えはあるの?」
「…ある・けど・・」
「何?」
「今思い出してるんだってば!」
「・・・・・あの本の内容を・・・か・・・?」
「最高の憎しみと悲しみを背負った人間・・それこそが・・」
「彩・・・・・・・・」
「ソウルチェーン・・・魂の鎖」


本当の記憶が戻っていなかったらこの人たちの素顔に驚いていただろう。
けれど、この状況は昔、よくあった出来事だった。
今は、「生徒会委員会」の殻を脱ぎ捨てた彩と雄。
生き生きとした姿は、今までとは全然違った。
「罪色に染まった心を時の鎌で裂き」
「どういう意味?」
「っぃった… おい義貴、その鎌直せよ。」
「鎌?・・もしかして…ちょっと貸て!」
彩は俺の手から鎌を乱暴に奪い取り、繭を切った。
「ムダダ・・ソノマユハ、キズツケルコトモデキナイ」
「それはどうかな・・利耶・・」
「リヤ・・?ソンナナマエキイタコトガナイ・・!?」
さっき傷を付けたことろは、見る見るうちに穴が広がって
俺達を繭から解放した。
「たとえどんなことがあろうと、解決はできるんだよ。」
「彩…」
うつむいた顔の表情は寂しげだった・・・

そう、今から七年ほど前だろう。
あの時、まだあの時は貴は記憶は失っていなかった。
広間に筆箱を忘れたので、放課後取りに行ったら、貴と彩が喧嘩していた。
いつものことなので、とめようとはしなかったが・・
『黙れ馬鹿!』
『あんたみたいな馬鹿に馬鹿とは言われたくはない。』
ふざけているようにしか見えない貴と、あくまでも冷静さを保っている彩。
不釣合いで、釣り合っている。
そんな彼らの平和は長く続くはずが無かった。
それは『必然』だから・・・・・
貴の口から漏れた言葉は罪の始まりで
もっとも真実に・・・罪に近く・・・
そのまま彩は泣いて出て行って…
今でも覚えているあの光景。
貴が記憶を無くした時、彩は「解決できない物事はない」といった。
突然の告白。
そして、その答えはまだ見つかっていない・・・

「好き」があれば「嫌い」もある。
それはあのポケモンが好きとか、嫌いとか、そういう感情ではなく、愛しているという意味。
その「好き」と「嫌い」の二文字が、憎しみを生むことも有る。
そう・・
今の利耶のように…。



6月11日(土)21:52 | トラックバック(0) | コメント(0) | 星が輝くから~お嬢様とは名ばかり~ | 管理

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